OB訪問の目的
OB訪問の目的は2つあります。
企業説明会で得られない情報を入手
会社としての建前の回答ではなく、社員の本音を聞き出す良い機会です。
企業HPに自社の欠点と課題を記載する企業はありません。
説明会におけるQ&Aは事前に用意された答えを説明しているだけです。
面接と説明会で出会う社員は貴方が共に働く社員ではありません。
OB訪問は基本的に1対1であり、採用担当部門ではないため就活生の対応に慣れておらず本音を引き出せます。
入社に値する企業かを見極める
OB訪問は、面接に受かるための情報収集の手段ではありません。
貴方にとって入社するに相応しい企業であるかを見極める場です。
このような考えで臨む方が結果的に面接に受かるために必要情報を入手できます。
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OB訪問で尋ねる質問
OB社員の経歴
社員の勤続年数によって回答レベルが変わりますので、最初にこの質問をしてください。
具体的には以下のイメージです。
【1-2年目の社員】
新人の仕事内容・教育体制・入社前後のギャップを中心に質問してください。
仕事で独り立ちをしておらず、仕事の範囲も限定的なので、仕事のやりがいと大変な点を語れる経験はまだしていない年代です。
【3-5年目の社員】
OB訪問の対象として最も適している年代です。仕事のやりがいと大変さを語ることができ、学生時代・新入社員時代の記憶が新しいからです。
また、就活生の対応経験が少なく採用責任も無いので良くも悪くも生々しい実態を聞き出せるでしょう。
【5年目以上の社員】
人事異動を経験している年代であり、社内でどのようなキャリアパスがあるのかを語れる社員です。
どのような人事異動が多いのか、引っ越しを伴う異動、職種間異動、海外駐在などについて回答することができます。
また、事業の見通しについても質問してみると良いでしょう。(万が一スムーズに回答できなければ成長機会のな乏しい会社です)
配属までの流れ
多くの企業では、入社してから集合研修を経て各部門に配属されます。
配属まで1か月の企業もあれば、半年ほど要する企業まで様々です。
配属までの期間はまだ仕事が始まっていないので、定時後は時間にゆとりがあります。
筆者はこの期間に同期との絆を築きました。是非配属までの過ごし方を聞いて心構えをしましょう。
勤務地・配属部署の決まるタイミング、決まるプロセスについても質問してください。
辞める前にこれだけは!|配属が希望と異なる場合は辞めるべきか働き続けるべきか? | 悩める会社員の集い (terao-business-blog.com)
配属後の働き方
配属してから暫くはサポートをしてくれる教育担当者がつくはずです。
どのような点に注意して取り組めばよいのかを質問してください。
残業時間、休日出勤の有無・有休消化率についても遠慮せずに聞きましょう。
もしこの質問に対する回答の歯切れが悪いと長時間残業の体質がある企業です。
「サービス残業はありますか?」という質問に対して、
「基本は無い」「原則無い」と社員が中途半端な回答した場合は要注意です。
正しい答えは「サービス残業など一切無い」「絶対許されないので、安心してください」とハッキリ即答することです。
仕事のやりがい
仕事のやりがいについて質問する際には、「どんな成果を出した時に達成感を感じますか?」と尋ねると良いです。
何故なら、会社の歯車となり自分の意思を込められない仕事をしている人であるかを見極めることができます。
会社の歯車として働いている人は、「グローバルな舞台で働ける」「社会インフラに貢献している」等の浅い答えしか言えないからです。
「自分で企画したアイディアが採用された時」「自分一人で顧客から受注を獲得した時」という回答であればやりがいのある会社と言えるでしょう。
仕事の悩み
仕事の悩みに関する回答はネガティブな印象を与えることを回避するために抽象的な内容で話すOB社員が多いはずです。
「お客様に喜ばれる商品・サービスの提供が考えるのが難しい」
「諸先輩方のように仕事をこなすために努力している」
といった前向きな悩みでお茶を濁されてしまうと思います。
ではどうすれば良いのか?というと以下の質問をしてください。
- 仕事量が多すぎるという悩みはありますか?
- 人間関係の悩みはありますか?
- 先輩が仕事を教えてくれない悩みはありますか?
恐らく回答に困ると思います。人間は咄嗟にうそをつくことができないので、即答できない=悩みがあると捉えて良いでしょう。
入社前にやるべきこと
入社前に何を勉強しておくことでスタートダッシュを切れるのか?という観点で質問をしてください。
入社後にライバルと差をつけられるだけでなく、入社意思がある事が社員に伝わり好印象です。
経験者採用者の比率
この質問をする就活生は殆どいませんが、実は重要な質問です。
何故なら離職率の目安が分かるからです。
通常、退職者が出た場合は経験者採用で穴埋めをします。
従い、直近数年の経験者採用者数の比率が分かれば離職率のイメージが分かります。
ストレートに離職率はどれくらいですか?と尋ねるよりこの聞き方をした方が良いです。
OB訪問のNG質問
OB訪問時に尋ねてはいけない質問を紹介します。
ネットで調べることができる基本的な質問は厳禁です。
企業WEBサイト記載の情報
- 企業理念
- 企業の業績
- 創業年数
- 従業員数
競合となる会社はどれか
競合となる会社への応募を検討していないと、この業界自体に興味が薄いとみなされます。
従い、応募していないどころか、どこの会社が競合になるのかを知らないと大問題です。