部下が辞めると管理職が責任を問われます。
貴方が事前に悩みを吸い上げて上司にも相談し努力した結果であれば良いですが、退職意向を告げられて初めて本人の悩みが発覚したのでは大問題です。
本記事を読めば、社員が辞める理由と辞めそうな社員の特徴が分かります。
管理責任を問われる前に察知して適切に対処しましょう。
優秀な部下が辞める理由
心身の疲弊
No | 心身の疲弊要因 | 管理職の盲点 |
1 | 長時間労働 | 月の残業時間が45時間を単月でも超えれば社員は長時間労働と感じています。法的な過労死ラインを守れば良いという考えは誤りです。また、貴方が若い時代に何時間働いていたかは一切関係ありません。 |
2 | 上司の助けが無い | 指摘ばかりでなく自分の手を動かして手本を示していますか?本来貴方が管理職として交渉すべき他部門の管理職と戦わせていませんか? |
自己実現が果たせない
No | 自己実現が果たせない理由 | 管理職の盲点 |
1 | ただの調整役に陥る | 社員が本来の仕事に集中できる環境を用意していますでしょうか?部門間の調整業務に忙殺されて自己実現が果たせないと辞めてしまいます。 |
2 | キャリアステップが見えない | 社員の希望をヒアリングしていますでしょうか?今後のキャリアパスが見えないと転職という形で実現を試みる社員が出てきてしまいます。 【社員の人生を左右する】やってはいけない3つの人事異動とその理由 | 悩める会社員の集い (terao-business-blog.com) |
3 | 成果の評価が無い | 苦労して仕事をしている部下の成果に対してフィードバックを与えないと、モチベーションが著しく下がります。 |
辞めそうな部下の特徴
体の不調
長時間労働で疲弊している社員の特徴です。
- ため息が多い
- 皮膚や頭髪が荒れている
- 急な体重増減
会社の体制問題を口にする
自己実現が果たせないでモチベーションが著しく低下している社員の特徴です。
経営層・管理職が決めるべき判断をしないことによる問題です。
- リソースを超過した業務受注
- 増員を図らず社員の長時間労働に頼る
- 業務の指針が曖昧で短期間で二転三転する
在宅・朝方勤務が増える
以下の理由により勤務場所・時間に変化が出ます。定時後の付き合いも悪くなるはずです。
- 職務経歴書の作成:平日退勤後・土日
- 転職エージェントとの面談は平日退勤後
- 企業との面接:原則平日の日中
積極性が乏しくなる
- 周囲の評価を得る必要が無いので受け身になる
- 事業の将来に興味が無いので提言が減る
- 間もなく別れを告げるので雑談の口数が減る
辞めさせる管理職の特徴
以下の考えを持っている方は要注意です。
- 自分の若い時代を基準に判断してしまう
- 上司の助けを得ずに乗り越えた
- 土日も仕事をしていた
- 怒られて成長した
- 転職なんて考えたことが無い
辞めさせないための対策
- 部下の仕事を減らす
- 部下の異動希望を叶える
- 部下から相談を受けたら判断をする
- 自身で手を動かし部下を助ける
部下への接し方


部下が話しかけ易くする
自身の仕事に忙殺されていると部下・後輩は話しかけ辛くなります。
忙しさやイライラは表情やしぐさに出してはいけません。
例えば毎日30分決まった時間に相談を受け付ける時間を設定する、席を横隣りにして会話しやすくする等が効果的です。
また、話しかけられたら相手の方に体を向け、傾聴姿勢を示すことも重要です。
PC画面を見てタイピングしながら部下・後輩の話を聞く人がたまにいますが、絶対NGです。
部下に相談をされたら判断
部下・後輩が仕事の進め方に悩み相談をしてきた場合は、必ず判断をして道を示しましょう。
YesかNoか分からない曖昧なアドバイスは厳禁です。
自身の権限の範疇で判断が難しい相談内容である場合は、上司に相談しましょう。
ここで注意が必要なのは、必ず部下・後輩自身がどのように考えているのかを説明させることです。
ただ単に答えを伝えるだけでは本人の成長に繋がらないので、部下・後輩の考えに対してフィードバックを添えた上で判断を伝えるべきです。
部下にブレない方針を示す
部下・後輩に仕事の支持を出すときは必ず方針を示し、その方針を崩さないようにしましょう。
部下・後輩が指示に対するアウトプットを示した際に、最初に出した方針と異なるフィードバックをすると、部下・後輩は混乱します。
周囲の状況変化によって方針を変える場合は、きちんとその旨を説明することが重要です。
自分の体験を押し付けない
自分が厳しく指導されて育ったからといって、その経験を部下や後輩にそのまま押し付けていないでしょうか?
良かれと思って行っている指導も、受け手にとっては地獄日々と捉えられることもあります。
相手の立場になって自問をしてみることも重要です。

組織で働く上では人を育て・使うことが必ず伴います。
感情で行動しやみくもに接するのではなく、一人一人の特徴を踏まえて丁寧に接し良好な関係を築きながら働きたいですね。