OB訪問とは志望企業に勤務している大学の先輩に会って質問をすることを指します。
しかし、転職活動では大学の就職支援センターの協力を得ることはできません。
結論から言うと転職エージェントを経由して人事に相談するか直接企業に連絡をするという手段になります。
本記事では私が転職活動時に行った志望企業で働く人へのOB訪問の経験談を紹介します。
転職の企業研究ポイント
転職の企業研究は、”受かるため” ではなく、”転職をした後に後悔しないため” という目的が何倍も重要になります。
殆どの転職者は、今の会社に不満があり一日も早く今の会社を辞めて新しい会社でやり直したいと考えています。
そのため、新しい会社の求人情報がとても魅力的に見えているはずです。
しかし、どんな企業にも必ず短所があります。
働き方における短所を事前に把握しておくことで、転職後の後悔を防ぐことが出来ます。
どんな企業にも短所がある。予め欠点を把握したい。
残業時間、離職率、社員の不満は?
OB訪問を頼まれる側は迷惑
大前提として認識しておくべきことはOB訪問を頼まれる側は迷惑でしかないという事実です。
就活生のOB訪問を受ける社員は1~3年目の若手社員であることが通常で、本人も最近まで就活生でOB訪問を依頼する立場だったので親切に受け入れてくれます。
しかし、大学の後輩でも何でもない転職活動をしている他人に対して貴重な時間を快く割いてくれる人はいません。
必ずOB訪問を受け入れてくれる人にとってメリットがないといけません。
友人に紹介して貰う
私が今の会社に入社する前には前職の同僚の友人に社員の人がいたので、紹介をしてもらいました。
とはいっても、堅苦しくOB訪問という場を設けたのではなく、友人として3人で飲み会に行っただけです。
その際に労働環境、同僚の雰囲気などを質問をすることで情報収集をしたわけです。
このやり方には2つのメリットがあります。
一つは、「貴方が勤めている会社に応募しようと考えている」と正直に伝える必要が無いので、本音の実態を聞ける可能性が高いことです。
もし相手が貴方が応募を考えていること知った場合、どうしても悪い情報を言うことを避けようとしてしまいます。
二点目は、リファラル採用制度を用いて貴方と社員の相手の双方が10万円前後の金一封を会社から貰える可能性があることです。
リファラル入社制度とは既存の社員が知人友人に対して経験者採用での入社を紹介することで紹介者と紹介をされた人に対して金一封を支給する制度です。
現在多くの大手企業がこの制度を利用していますので、志望企業が行っているかネットで確認をしてみて下さい。
この場合は貴方が転職で入社しようとしていることを伝える必要がありますが、OB訪問を受ける側にもメリットがあります。
直接企業に問い合わせる
突拍子もないアイディアに思えるかもしれませんが、直接企業に問い合わせをして貴方の質問に答えるための社員の紹介を依頼することもありです。
この依頼を無下に断るようであればそれまでの企業だったと思えば良いのです。
会社の人事としても熱意のある人を採用したいと思ってくれる可能性もあります。
貴方が会社の人事だったらと想像してみて下さい。
転職エージェントを利用する
転職エージェントは企業の人事と接点があります。
そのため、貴方の担当のエージェントに相談してみるのも手です。
更に、応募を検討している企業からの転職者の支援をした実績があるエージェントであれば、
働いている人がどのような理由で対処をしたのか、どのような労働環境であるのかを共有して貰えるケースもあります。
いずれにせよ無料なので活用しない手はありません。
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他にも転職活動で応募企業の社員に会う方法はいくつかあります。
- イベントやセミナー参加: 業界や職種に特化したイベントやセミナーに参加することで、応募企業の社員と直接コンタクトをとることができます。登壇者やブース担当者などに質問をするなどして、積極的にコミュニケーションをとりましょう。
- 業界イベントへの登壇: 自分が得意とする分野や経験を生かし、業界イベントでの登壇を検討してみてください。これにより、参加者としてだけでなく、登壇者としても注目され、交流の機会が広がります。
- LinkedInを活用: LinkedInはビジネスのプロフェッショナルネットワークを築くための優れたツールです。応募企業の社員やリクルーターにメッセージを送り、会う機会をリクエストすることができます。
- 情報インタビューのリクエスト: 応募企業の社員に対して、情報インタビューのお願いをすることがあります。これは、その企業や業界についての情報を得るためのもので、直接的な求人に関する話は避けるようにしましょう。
- 企業説明会への参加: 応募企業が開催する企業説明会に参加することで、社員と直接対話する機会が得られます。質問を用意して参加し、積極的に意見交換を行いましょう。
- 採用イベントへの参加: 一部の企業は、採用プロセスの一環として個別のイベントを開催しています。これに参加することで、企業の雰囲気や社員との交流が得られます。
転職OB訪問ですべき質問
転職活動の際にOB訪問をする人たちは以下の内容を確認したいことが目的です。
貴方はOB訪問の目的が明確になっていますでしょうか?
転職活動のOB訪問では以下の質問をすることをお勧めします。
- 残業時間
- 風通しの善し悪し
- 病む人の有無
- 評価制度
- 離職率
- 求められるスキル
- 成功する人の特徴
- 育休が取りやすいか
- 在宅勤務しやすいか
- 面接に通るためのコツ
就活と転職のOB訪問は違う
企業の視点で見た時に、応募者がOB訪問を実施しているか否かについての重要度が全く異なります。
転職OB訪問の注意点
就活時にも言えることですが、そもそもOB訪問で社風を確認することは殆ど不可能です。
たった一人や二人の社員の話を聞いたぐらいでその社風が分かる方が不思議です。
少なくとも老若男女の十数人の社員に会って話をしないと社風は分かりません。
OB訪問の情報だけでなく、企業の公式ウェブサイトや従業員の口コミサイト、SNSなども参考にするとより広範で深い理解が得られます。
ただし、これらの方法でも社風を完全に把握することは難しく、実際に職場で働いてみないと分からない側面もあります。
複数の情報源を組み合わせ、慎重に判断することが大切です。
また、本記事の読者の方は社会人経験があるはずなので問題ないとは思いますが、以下を留意の上で転職OB訪問に臨んで下さい。
- 相手の都合を尊重する: OB訪問をお願いする際には、相手のスケジュールや忙しさを考慮し、訪問のタイミングを選ぶようにしましょう。相手が仕事に忙殺されている場合は、柔軟に予定を調整する姿勢が重要です。
- 訪問の目的を明確にする: 訪問前に、なぜその企業や業界に興味があり、どのような情報を得たいのかを明確にしましょう。訪問があまりにも漠然としていると、相手も適切な情報提供が難しくなります。
- 適切な質問を用意する: 訪問の際には、質問を用意しておくことが大切です。自分の関心事や疑問点にフォーカスし、相手に具体的な情報を引き出す質問を考えましょう。
- 自己紹介とキャリアのポイントを押さえる: 相手に自分自身を紹介し、過去の経歴や職務経験の中での成果を強調することが重要です。自分の強みや専門性をアピールすることで、相手に印象を残すことができます。
- 聞き手にもなる: 訪問の際は、ただ質問ばかりでなく、相手の話にもしっかり耳を傾けましょう。相手が提供してくれる情報やアドバイスは非常に有益です。
- 感謝の意を示す: 訪問が終わったら、感謝の意を伝えることが大切です。相手の貴重な時間を割いてくれたことに感謝の気持ちを示しましょう。
- フォローアップ: 訪問後は、メールや手紙で再度感謝の意を伝え、簡潔に訪問の感想や次のステップについても伝えることが好印象となります。