金融からメーカーへ転職

金融業界からメーカーへ転職した人の成功例と失敗例【中の人が語る】

金融からメーカーへ転職

本記事を読めば、転職先としてメーカーを検討すべきかを判断する事ができます。
銀行・証券・保険業界からメーカーに転職する人は大勢います。
しかし、全員が転職後に活躍できるとは限りません。
本記事では活躍する人と不向きで直ぐ辞めてしまう人にの特徴を実話を用いて紹介します。

金融営業を採用する理由

そもそも無形物サービスを商品とする金融と有形商材を扱うメーカーとでは全く業界が違うのに経験者採用の枠で雇ってもらえるのか?
この点を貴方は一番心配しているはずです。
筆者が社会人になって初めて入社した大手メーカーでの最初のメンター(教育係)は証券会社から転職してきた30代の方でした。
この時、「え?金融の仕事を辞めてメーカーに来たの?そういう人もいるのだなぁ」と感じたことを今でも覚えています。
その後も何人か金融系の仕事をしていた人が中途採用で入社しましたが、以下の強みを共通点として有していることに気づきました。

営業力

この記事を読んで頂いている読者の方には釈迦に説法ですが、金融商材を顧客に提案することは非常に難しく高いスキルを必要とします。

この営業スキルはどんな商材にも生かせるため、有形商材を扱うメーカー営業に転職した場合でも即戦力として活躍が出来ます。

企業間の差別化が難しい金融商材に比べると商品力の差異があるメーカー営業の方が楽に感じる人もいるでしょう。

 

銀行員・証券マンであれば顧客企業の決算情報を読み解くのに慣れていると思います。

意外とメーカーの営業マンは足元の顧客との商談ばかりに気を取られ、顧客企業の経営状況を数字で把握できていない人が多いです。

例えば、経営状態が悪い顧客であれば新規投資に使えるキャッシュが無いので大口の発注を見送る傾向にありますし、一方で経営状況が足元及び中長期的に良好な顧客に注力すれば受注確度が高まります。

メーカー営業では、交渉力という観点での営業力のみならず、どの市場・顧客に注力し、どのような戦略を練っていくかを考えることが重要です。

 

金融業界から来た方はお金軸での営業戦略・営業企画の観点で営業力が強みになるのです。

 

メーカー営業の仕事

データ分析力

メーカー営業では顧客の統計データ、受注・生産・出荷のデータを纏める業務があります。

貴方が現職で鍛えたデータを整理し、必要な情報をExcel・PowerPointなどで可視化して分析をするスキルはメーカー営業のそれより遥かに優れているはずであり重宝されるはずです。

BtoBのメーカーの営業の場合は出張が多く、手より口を動かす時間が多いので、中々落ち着いて資料作成をする時間を捻出することに苦労する人がいます。

これの弊害として、Excel・PowerPointを効率よく使いこなし、伝わりやすい資料を作るスキルを培えていない人が少なくありません。

(一方で、BtoCのメーカーの場合は内勤が中心のためこれらのスキルが高くなります)

メーカー営業の仕事内容 (BtoB / BtoC) と転職方法を社員が解説 | TERAO|メーカー営業への転職 (terao-business-blog.com)

証券会社で転職失敗した人はチャンス

意外と知られていないのですが、メーカーは異業種転職者を歓迎しています。

今日の製造業では従来のハードウェアだけのビジネスではなくデジタルサービスを活用したビジネス構築がトレンドになっており、他業界でのビジネスを経験した人材による新しいアイディアが必要不可欠になっています。

また、転職が一般的になってきたため、社員の流出も課題になっています。退職してしまった社員の穴埋めをするためには異業種の社員を定期的に採用していく必要があります。

金融営業の転職成功例

筆者が勤めているメーカーに転職してきて同僚となった元金融営業の中で、活躍されている方の事例を紹介します。

銀行から転職

Dさん (31歳・男性)
Dさんは29歳で大阪の銀行から私の会社の東海地方にある営業支店に転職してきました。私と出会った時には入社3年目の31歳になられた時でした。

当該部署ではBtoBビジネスとなる他製造業向けの部品を取り扱っていたので、Dさんは一般顧客ではなく法人顧客向けの営業を担当していました。

当時私は国内向け商品の商品企画を担当していたので、違う立場で一緒に仕事をしていたのですが、明るい性格で東海の営業内ではとても目立ちエース的な存在でした。

ゴリゴリ仕事を進めていくというよりは、笑顔と愛嬌で関係部門を巻き込みながら顧客の要求にスピード感を持って対応できることが彼の強みだと私は捉えています。

金融関係の仕事をしていたからといって必ずしもお金軸のスキルを特徴として活躍するとは限らないということを勉強しました。

金融営業の転職失敗例

次に、メーカー営業に転職しても活躍することができず短期間で再転職してしまった方の事例を紹介します。

証券会社から転職

Nさん( 34歳・男性)
Nさんは証券会社から私のいる企画職に経験者採用で入社されました。

Excelでマクロを組めるほどデータ整理と分析に長けていました。

タスク管理も優れておりメーカー営業ならではの多岐にわたるイレギュラーな仕事をそつなくこなし、即戦力として活躍していました。

しかし、営業企画の観点で新規企画の提案をする意欲が皆無だったため、上司の評価が低く本来であれば昇進試験を受けるべき年齢でしたが見送りにされていました。

Nさんは昇進試験を受ける資格を与えられないことに納得が行かず入社2年で再転職をしてしまいました。

メーカー営業は特定の業務に特化したスペシャリストより幅広い業務に意欲を持てるジェネラリストが重宝されると学んだ事案でした。

メーカー営業への転職方法

各メーカーの求人情報には「必須スキル・歓迎スキル」という項目がありますので、詳細は求人情報を確認しましょう。

会社のHPからでは公開されておらず、転職サイトでのみ公開されていることが殆どです。

転職仲介会社は無数に存在しています。

筆者は転職の時に5つほどの転職エージェントに登録していました。

この経験から、コンサルタントからメーカー営業への転職はdodaが良いのではと思います。

  1. エージェント面談の要否を選択できる(登録するだけで求人の閲覧が可能)
  2. メーカーの求人数が多く網羅的

 

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